おんたけウルトラトレイル100km完走への道 ― 最終回

さて2013 OSJおんたけウルトラトレイル100km完走に向けて準備を進めてきたシリーズの最終回です。結果はといいますと17時間半で無事に完走できました!
100kmともなるといろんなことが起こるもんで、物語り風に書いていくと際限なく膨らんでしまうため箇条書きでまとめます。自分の備忘録であり、これから参加されるかたの参考にもなってくれれば嬉しいです。

1.会場へのアプローチ

私の場合、どのレースでも公共交通機関でアプローチします。だってビール飲みたいじゃないですか。走った後でビールが飲めないなんて(´・д・`)ヤダ
横浜から新幹線に乗り名古屋から中央線ワイドビューしなので木曽福島にアプローチ。ここまでは3時間半で結構スムースに来れます(新宿発の塩尻経由でも同じぐらいの時間だと思います)。問題はココからです。村営のバスが1時間に1本程度しかなく、その少ないバスにランナーが集中します。臨時便も出してくれますが午前中の早めの移動をオススメします。ただし後に書くように、王滝村に行く前に食料などを入手しておかないとひもじい思いをすると思います。

2.宿泊、飲食、買い出し

滝旅館

王滝村の宿泊は民宿となります。御嶽山の登拝に使うための宿が多いようなので一人客も受け入れてくれます。わたしは「滝旅館」のOSJレース参加者用プランを使いレース前日と当日の2泊しました。受付会場の松原スポーツ公園周辺には飲食店は全くありません。朝早くに到着してもご飯も食べれないし受付が始まるまでに時間が余ります。弁当でも買って行きましょう。飲み物の自販はあります。松原スポーツ公園と王滝村公民館はマイクロバスで往復してくれるのでそれに乗って公民館前まで戻り、宿までのマイクロバスに乗って移動します。滝旅館は公民館から歩けるので楽です。おすすめします。
車でアプローチする場合は松原スポーツ公園の駐車場に車を止めてオートキャンプができます。水場やトイレもあるしテントを張れる芝生も豊富で、仲間内でバーベキューやるにはいいかも知れません。もちろん徒歩で荷物担いで来てテント張るのもありでしょう。
村内の飲食ですが公民館前に「王滝食堂」という綺麗な飲食店を見ましたが、他には見かけませんでした。酒屋とスーパーが一緒になったような商店が公民館横に(確か奥田商店)あります。車でココに寄るのは現実的でないので村に入る前に食料は手に入れておいたほうがいいでしょう。木曽福島駅の近所にはセブン-イレブンもあります。

3.天候

御嶽山

前日まで天気予報を頻繁に確認しましたが予報がコロコロ変わりすぎて当てになりません。今回の天候はレース前の豪雨で始まり、終盤ピーカンになるというヘビーな展開でした。長丁場ですし両方対応できる装備を検討しましょう。

4.エイド、ドロップバッグ

100kmだと大エイド3箇所、小エイド3箇所となり食料がかなり厳しい設定です。ただ、天然エイドと呼ばれる川がいたるところに現れて水の補給や水浴びもできます。基本的に食べ物は全部持って走るものだと思ったほうがいいのでは無いでしょうか。私は順位的には真ん中ぐらいをずっと走っていましたが食べ物にはありつけました(おにぎりとバナナとそうめん)。ドロップバッグはなんと軽く冷えていました。どうやっていたのかは不明ですが明らかに冷たかったです。これは非常に有難かったですね。バッグに入れていたノンアルコールビールも美味しく飲めました。

5.トレイル

いろんな所で語られているので今更ですが、スタートすぐはロードで、その後明け方まで走る林道は土っぽいトレイルです。なので雨が降るとグッチャグチャです。レース中盤以降でおんなじような景色でガレガレの道を走ることになります。車が頻繁に通っているであろう場所は踏み固められていて走りやすいですが前の人をパスするときにそこを逸れるとガチャガチャして足に負担がかかります。下りは特に気を使います。すっ転んで手をつくと確実に切れます。グラブはしておきましょう。

6.レースの様子

第1小エイド(20km地点)に3時頃ついたのですが、緊張がほぐれたのか急に眠気が襲って来ました。足に全く力が入らず歩きながら目をつぶっていました。そのまま日の出(5時頃)まで全然調子が上がらずだいぶ時間をロスしました。レース前に4時間仮眠しているのにコレですから普段から深夜に行動できる練習をしておくといいでしょう。
第1大エイド(第1関門:32km地点)ではおにぎりとバナナにありつけるのでここでギアチェンジできます。辺りも陽の光で良く見えるので気分が変わるでしょう。
第2小エイド(47km地点)は急な登りの先にある第2大エイド(第2関門:62km地点)までの繋ぎの水ですので十分補給したほうが良いでしょう。天然エイドもありますが時間ロスがもったいないので。
第2大エイド(第2関門:62km地点)はおまちかねのドロップバッグです。要らないライトをバッグに入れてジェルの補充をしてご褒美のノンアルコールビールを飲みました。周りではコーラを入れている人が多かったように見えました。コンビニの冷たいとろろ蕎麦!という強者もいました。

第3大エイド(第3関門:78km地点)までの区間が自分にとって一番キツかったです。未知の距離というのもありますし、日陰も少なく、ガレ場で転けないように足の置き方を気にかけたりと体力的にも精神的にも消耗しました。ただ、このエイドではそうめんが頂けます。そうめんを楽しみに頑張るしかありません。
第3小エイド(94km地点)があることをすっかり忘れていたのですが、ここに来る2km手前ぐらいで水切れをしてしまい心細くなった所へエイドが現れて本当に助かりました。
そしてゴール手前のロード4km。これがまたキツイ。4km以上あるんじゃないかと思うぐらいゴールが遠くに感じます。しかも最後の最後にスポーツ公園手前の激坂登り。まぁでもやるしか無いでしょう。

7.練習量

よくウルトラマラソンに挑戦するときに「レース前3ヶ月で600km」を踏みましょう的なのを見ますが私はそこまで走ってません。
  • 4月:138km
  • 5月:166km
  • 6月:188km
  • 7月(レースまでに):30km
長い距離も高尾~陣馬ピストン30kmを1回、X-Salomon西丹沢レース42kmを1回ぐらいです。50km走をやらないとなと思って走った鶴見川源流から河口へのランは30kmでリタイアしてます。
ただ6月に入ってからの帰宅RUN(20km)を週1回必ずやっていたのが良かったのではないかと思います。時間的制約で距離が伸ばせないときは荷物を背負って負荷を高めるというのはきっと効きます。あとレース1週間前に強烈な暑さの中、実戦で使う道具を背負って坂道を上り下りしました。暑熱順化は多少なりともできていたと思います。

8.装備


今回のレースで持って行ってよかったなと思ったもの

  • ドロップバッグのノンアルコールビール
  • ドロップバッグのエアーサロンパス
  • ロキソニン(お約束)
  • C3fit腕カバー
    • 着けている方が涼しく感じますし、レインウェアが腕に張り付かなくて良かった
  • ブラックダイアモンド ウルトラディスタンス
    • 今までポールは使わなかったけれど、これからは積極的に使おうと考えを改めました
  • ミドリ十字 塩熱サプリ
    • 味が美味しいです
  • ザバス ピットインジェル(梅味)
    • 味が好みです。1時間に1本。15本消費しました。腹が鳴ることもほとんどありませんでした
  • 書籍「走ることを語るときに僕が語ること:村上春樹」
    • 移動中に読みました。モチベーション上がります。

持っていったが役にたたなかったもの、不満があったもの

  • GENTOSのハンドライト
    • ポールを使ったので使えなかった。
  • 乾き物の食料
    • 暑い時期のレースには不向き。食べたいと思わない。
  • HOKA ONEONE Stinson EVO B
    • 履いている人も多かったが、下りで足の置き方に気を使いすぎるのでストレスが溜まる。もっと軽くて足さばきが楽な靴のほうがいいのではないか?
こんな感じでしょうか。気づいたら加筆します。

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